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映画「アンコ椿は恋の花」(1965年・松竹)

チャンネルNECOにて鑑賞(・▽・)

(あらすじ)※chNECOより
昭和39年のレコード大賞新人賞を受賞した都はるみの同名ヒット曲を映画化した青春作。
『アンコ椿は恋の花』『さすらい小鳩』『初恋椿とマドロスさん』の3曲を都はるみが歌いまくる。
東京の工場で働く青年・修一は、旅先の伊豆大島で観光バスのガイド・明子と出会い、恋に落ちる。
その後二人は東京と大島で遠距離恋愛を続けるが、明子に島の青年との縁談話が持ち上がる。

(感想等)
都はるみさんの同名の大ヒット曲にのせた、
たあいのない青春映画かと思ったらちょっと違いました。
そこはやっぱり松竹か(褒め言葉)。

香山美子さん演じる伊豆大島でバスガイドをしている明子と、
竹脇無我さん演じる工場勤めの青年・修一が、
修一の務める会社の社員旅行先の伊豆大島で出会うことからこの物語が動き出します。
(工場っていっても、修一は技能に長けたエリート技術者って感じですかね?)

人物相関として、
明子の父役が西村晃さん、
西村晃さんの友人・坂上夫妻が三井弘次さんと沢村貞子さん
明子の妹・はるみ役に都はるみさん
坂上夫妻の息子で、明子が好きな青年・豊太郎に勝呂誉さん、
明子と修一の仲を何かと気にかけてくれる山下登役に松山英太郎さん
などなど

始めは普通に修一と明子の青春映画でキャッキャウフフな展開かと思って見たのですが・・・
(日活青春映画の見すぎか・笑)

明子は病に倒れた父親の看病と死、
妹のはるみが中学卒業と同時に上京して歌手を目指す後押しをするために共に上京、
東京の旅行会社に勤めながら彼女自身も少しずつ変わっていく。

修一は技術オリンピック出場をかけていたが最初の機会は落選、
上司の叱咤激励もあり(この上司が今ならパワハラ一歩手前ながらも部下を気にかけてくれるいい人でした・笑)、
オリンピック先行に落選後、上司の勧めで新人指導のために上田(長野県のか?)に行くことに。

二人の置かれた環境が変わっていくことで、
ポイント・ポイントで微妙にズレが生じて、
お互い好き合ってるのは分かってるのだけど、
それがどうにも肝心なところでかみ合わない。
二人のことを山下登が心配してくれるのだけど、
好きだけではどうにもならない歯がゆさがちらほらと。

決定的なことが修一の赴任先の上田に明子が訪ねるのだけれども、
二人は一夜を過ごしたのに何もなかったんですよね。
明子自身は、そこに賭けてた節もあったようですが。

そして、伊豆大島が大火にあったことで、状況が一気に変わっていきます。
(大島の大火は実際に1965年1月11日にあったようです。その同年にこの映画が公開されているし、
大島の大火への応援映画だったのだろうか?
劇中、大島のために何かしようとはるみらが立ってスターの色紙などを集める場面があるのですが、
相撲の大鵬さんとか、プロボクサーの海老原博幸さん、
野球の王貞治さん、女優の桑野みゆきさんなど、当時人気とおぼしき人達が本人役でサインに応じてます。
中には頑張って下さいねとか言うスターもいたりなんかして。
チャリティーコンサート場面で青山和子さんが「愛と死をみつめて」を歌っていたのですが、
え・・・・復興を願う場所でその悲壮な歌ってどうなん?と思ったら、この歌前年に大ヒットしていたのですね。)

大島に骨を埋める覚悟で(悲壮感はないです。むしろすごく前向き)、
大島を復興させるんだ!と決意を新たにする豊太郎。
彼は大火で戻ってきた明子に、一度は断られた結婚を再びもちかけます。
(豊太郎は一貫して明子が好き)
彼女の心は揺れますが、上田での修一との件もあり心に彼女も決めました。

登が明子が豊太郎と結婚することを修一に知らせます。
(松山英太郎さん、めっちゃいい奴な役だな~)
修一は二度目の技能オリンピック挑戦でロンドン行きを勝ち取りました。
しかし、登から明子のことを知らされて、慌てて大島に向かいます。
そして明子との対面・・・・

好きだけではどうにもならなかった二人。
置かれた環境等、微妙なところで歯車が合わず、
修一は最初、明子から結婚を聞かされた時に何故?と思いましたが、
最後には「大島に来てよかった」と、
悲しくもありますが、納得します。
(明子は上田に来て去る時「上田に来てよかった」と修一に言ってますが、
呼応するかのようですね)

大島で婚礼の行列が歩く頃、
修一は東京に戻る船から遠ざかる大島を見ながら手の中の椿の花の葉を千切ったのでした。


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ラストで、とってもお目出度いのに表情が暗い明子がめっちゃ気になったわ~。
ああは言ったものの、
おそらく結婚することになったといえど、豊太郎のことは恋愛対象とはちと違うし、
心は退けたといっても全く修一に未練が無いといえばウソになるというし。
複雑なり・・・・

都はるみさんは冒頭とラスト近くで「アンコ椿は恋の花」を劇中熱唱してくれます。
お若いころから若干老け顔でいらしたのか(失礼^^;)と見つつも、
行動とか話し方などは年相応の少女らしさが出てますね^^
(まだ10代だったんですね!当時)

甘い青春映画かと見る前は思っていたら、
当時実際にあった事件等も織り交ぜた、
とてもほろ苦い恋のお話でした。

伊豆大島といえば、ツバキ油の「大島椿」とか愛用してますぜ。
大島といえば椿がすぐ連想されるくらい有名ですが、
風光明媚な島の風景と共に、
当時大火に合った島を応援するかのような映画でした。
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