2013年06月 の記事一覧

映画「忠烈楊家將」(2013年)

yes asiaから5月24日に発送メールがきたはいいけど、なかなか到着せず、
12日たってまだかな~と思ったら13日目に到着した本作ソフトです。
十数年利用してきた中でも遅い方だな(何となく理由は予測つくけど)。


以下、ネタバレも含まれますので、知りたくない方はスルーよろしく!


とりあえず、ブルーレイで観ましたよ。
なるほど・・・・・これは好き嫌いが分かれそう・・・・というかひょっとして「楊家將演義」を割とちゃんとなぞってるのか?(私は楊家將は読んでないのですけど)、
なんというかこ~メリハリの付け方というか起承転結でちょいとダレてるように感じるところがなきにしもあらず。
7兄弟とパパの見せ場はできたんですけど・・・・それ全部やっちゃうのって、
ドラマならいいけど、時間が限られてる映画でずっと続くとどうよ?な気も^^;
単純な活劇娯楽を望む層にはツライかもしれない。
私は結構好きなところもあったのですが。


この物語の舞台は宋は宋でも「北宋」です。
治世は太宗の頃らしい。
私は中国史でも北宋は好きです。政争でどろっどろしてるし(笑)、文治政治で文化が花開く時代ですし。経済も面白い。
思い切り外敵に翻弄されてますし(褒めてんだか貶してんだか)。

この物語でも敵対勢力「遼」が出てきます。

で、私は見る前の音声選択で「粤語」(広東語)を選択しました。
というのも、鄭少秋(パパ)と鄭伊健(大郎)は自分の声らしーというので(ふふふ)。
↑あと四郎の林峯も
字幕は繁体字。やはし簡体字よりするっと目に入ってくるんですよね、どうしても。

監督は「三國之見龍卸甲」の于仁泰。
・・・・この段階で実は「大丈夫かなぁ?」と正直思ってた熊猫屋。
「三國之見龍卸甲」あんまり好きじゃなかったもんで・・・・日本でなんか「三国志」なんつー直球邦題で上映されたようですけど、あのジンギスカン鍋の中央を膨らましたような変な兜(笑)が第一印象で嫌だったんですけど(おい)、話もイマイチで。
「夜半歌聲」(レスリーが主演した香港版オペラ座の怪人のよーな映画)は好きだったんですけどね。
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見終わって「三國之見龍卸甲」よりは良かったよ。
でも、繰り返し見るかというと俳優オタ以外はどうだろうなぁ?と。

その予言めいた文が、佘太君(徐帆)が鬼谷先生よりいただいた
「當知天命難違 七子去六子回」
という文なのだけど、
(天命にはあらがえないというのもツライとこだが)
これ・・・・最初は楊家の七人の息子達のうち七人行って六人帰ってくるという意味かと思ってたのよ。
実際、劇中でも夫人や大郎とかそういう風に思ってた節があるし。

が・・・進んで行って終わって愕然。
そうじゃなかった。七人行くのは合ってるけれども、六子の意味が違っていた(TωT)
楊家將の内容を知らなかったらwikiとかも読まない方がいいです、結末知ってしまうので。
知らないまま見た方がいい。
終わってとても哀しくなってしまうけれども。

ある意味、一矢は報いるけれども最後まで救いのない映画です。
とても哀しい映画なので、娯楽性を求める向きにも向かないかな。
だもんで、ヒットしなかったのもわかる。
もちっとキリリと締めるところは締めて作って欲しかったという思いもあるし。

各自の見せ場はイケメンスター様大量キャスティングっ!なだけあってきっちりあるんですよ(笑)。
でも、その見せ場が増長でもあるので、起承転結にしまりが無いというか。
(俳優オタの皆さま歓喜!でしょうが)

でも、最後まで見ているとほんとの最後でちっと泣けた熊猫屋です。
というのも、佘太君(楊業の夫人)の気持ちを想うともう・・・・。
途中、不安の中彼女の様子が映されたりするのですが、胸が苦しくなるわ。
戦記というよりこの話は「楊家というファミリーの物語」なんだなぁと。
皆の父を想う心とか、一人残る大郎に弟たちを頼む!と言われて一旦は離れた二郎(于波)が兄を想って引き返してくるとことか、
ある種無謀な行動をしてしまったことで元凶の一人だけど七郎(付辛博)が潘仁美に兵を出してくれ!と頼むところとか(潘仁美も楊延嗣@七郎を騙った遼のヤツだろ!とか酷す・・・あれ分かっていてやっただろ)、
佘太君が夫や息子たちを想う心、
楊業(パパ)が妻や息子たちを想う心、

ところどころでそういった家族を想う気持ちにぐっっとくるところもあるのですよね。
あと楊パパと行動を昔から共にしていたという呼延将軍(陳之輝)が地味にかっこいい。
オヤジ好き歓喜(爆)
两浪山にいた時も潘仁美のことをヤツはわざわざ危険を冒してまで兵をこっちににはよこさん、老賊よみたいなことをキッパリ言ってましたよね?(笑)
イケメンとかそういうのではなくて、槍を受けた楊業を助ける場面とか、
一人两浪山で立ってる楊業に食べて下さいと食べ物を持っていって二人で話す場面とか、
楊家の息子達やパパを逃がして一人闘って絶命する場面など、人間味あふれていて好きだなぁと。
それだけに彼の最期も哀しすぎる(雑魚にやられたわけではなさそうなのがせめてもの救い)


敵役の遼の将軍、耶律原(邵兵)は楊業(パパ)曰く十年前に宋軍が遼の三十万の大軍に破れた時の大将の息子らしく、つまり楊家の仇でもあるらしい。
ラスト近くの展開は、そこから考えてああ・・・・そうか・・・・という結末かな。
耶律原はオレサマラスボス臭を漂わせていたけど、そこにまとわりつく英勇とかいうおしゃべりな男、
後半の耶律原が英勇をスパーン!とやるところは笑っちゃいましたわ。

劇中でわかりにくいのが「蘇武廟」と楊業のところではないかと思うのですが、
(私もちゃんとわかったわけではないですが^^;)
蘇武は前漢時代の実在の人で、匈奴に使者に行って捕らわれの身となったけれども国を裏切って匈奴に帰順することがなかった人。
一方、同じく劇中に名前だけ出てくる李陵も蘇武と同じ時代を生きた人で、匈奴に寝返った(とされている)人。
楊業の立場、奸臣の潘仁美の存在もあるし、太宗もちょっとほにゃららしてるしでちゃんと見てもらえているのか微妙なところ。
楊業は国に尽くしてきたというのに、今回潘仁美の策略で潘仁美が正総帥になり、楊業は先鋒にさせられてピンチになるわ・・・・・
忠国の士という意味で楊業と蘇武が重ねられてるのかなぁと見たんですけど、いいでしょうか?^^;
で、楊家將演義ではこの廟に頭を打ち付け自害だそうですが、明確にそういう感じではなく映画の中では元々意識朦朧で危篤だったところ絶命したように見えまする。

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さて、私は元々鄭少秋(パパ)と鄭伊健(大郎)のファンでございます。
もちろん、この映画のことは知ってから大歓喜!何これ俺得な映画はっ!(*゚∀゚)=3ムッハー
状態だったのですが、特に鄭少秋こと秋官(アダム・チェン)の19年ぶりの映画ということで、
(1994年の「笑林小子之新烏龍院」と「酔拳Ⅲ」以来)
ええ・・・もうガン見でした。
香港明星では線が細く見える方なんで、甲冑なんか大丈夫かなぁ?と思ったのですが、
いやもうすみませんでした。
武侠の道では大スターなので、馬乗ってる時の姿勢とか、槍持っても往年の経験値でもってやっぱりかっちょいい!
おじ様、これ撮ってる時って65歳ですぜ。相変わらず若いなぁ。
半分以上が見ていてツライ場面でしたけど(負傷するわ、危篤になるわ・・・)、
映画で観られただけでも嬉しすぎた。
古装ものでの立ち振舞いが瀟洒な面が見られる方なんで、若い明星さんで誰かこういう振る舞いできる人出てきて欲しい(笑)。
↑今回は無いけど、茶を飲む場面一つでもちょっと違うんだわ。武侠だと楚留香の扇遣いは一番だよなぁ。
秋官がとても長~い年月、武侠や古装で主にドラマ部門で主役をはるのも往年の男前だとかそれだけじゃないんですよね。
見る側に古装というか時代物を見ているんだという気持ちにさせてくれる立ち振舞いができる役者だからだと思うのよ。
日本の時代劇でもそういうのができる役者が減ってるけど(私は時代劇ファンでもあります)、
大事なことですよね。
私もただの男前だったらここまでファンにならんかったわっ!(笑)。
・・・というわけでちょっと秋官布教をしつつ(あ~あ・・・・)


伊健(イーキン)の方は、いやもー長男を演じてもOKな雰囲気になったのだなぁ~としみじみ。
なんというか10数年経過をチラチラ見ているのですっかり母のような気持ちに(爆)
(あ、もうやっと年貢納めて大人の男として落ち着かれたようで^^。しかもお忍びで日本で式挙げたとかどんだけ日本好きなのよ)
映画は全部追ってるわけではないので、久しぶりに彼を見たのですが、
大人の兄ちゃんな落ち着きっぷりがちゃんと出ていて頼もしかった。
兄弟をなだめ、時には叱咤し、ひっぱって、最後は俺一人残るから行け!とか、るる~(TωT)
大郎と二郎の場面は泣けた・・・・
昔まだぽやぽやな時は演技がどーたらとかかなり言われてたけど、
この人地味にゆっくりと演技が巧くなってません?(何年も前から思ってるのですが)
結構柔軟性あるように見えますよ。
派手さはないのだけど、そこがいい。気づく人はその良さを気づいてくれると思う。
変に演技過多な役者を見るけど(香港明星で私が苦手なのがいるとしたらそれ系だな・笑)、
伊健はそういうところはないし。
良い意味でいつまでも変に染まってないところが私は好きだよ。
香港明星で今でもいそうでいないタイプじゃん。明星くさすぎなくて(笑)
その個性はずっと保って欲しいですぞ。

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映画の劇中の戦術は面白いというか笑ってしまったのがあったな。
序盤で槍で袋ポーン!弓でパーン!そして火をボーン!なとことか
(映画見た人は↑でわかりますよね?・笑)

そっか!多勢に無勢な時は火計か!と。

投石攻撃が激しすぎる・・・コワイ(^ω^;)

もっとコワイのが血みどろな串刺しですか(うっ・・・・)
お食事中は見ない方が良いですよ(泣)
物理的に、槍を地面にぶっさしたままで串刺し状態ってなるのかなぁ?
倒れたり折れたりしません?

ああ・・・泣けたといえば四郎と五郎の想い出場面から続くあの場面も反則だよねぇ。
そうやって楊家將演義とつなげてぼやかすのかと。

それにしても三国志、水滸伝、封神演義から隋唐演義とか翻訳見たけど、
楊家將はまだ無いですよね。
でも楊家將って女将軍大活躍の方が面白そうなんだけど(笑)そっち読みたいなー

今回は妙に長々しくなってしまいました。
申し訳ない。



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